主人公は、颯爽としたイケメンの高校教師・愛田凛太郎(山田裕貴、29)。
通称「ラブリン」。全校の女子生徒たちの憧れで3年2組を担当している。
その3年2組は問題を抱えていた。真面目で純粋な女子生徒・桜井幸子
(秋田汐梨、16)への陰湿なイジメが相次いでいたのだ。教室内にある
幸子の椅子に何者かが大量の接着剤を塗っていた。何度も何度も。その
たび、幸子のスカートは椅子から離れなくなってしまうので、愛田は幸子
を椅子ごと抱え、保健室に運んでいた。
ある日のイジメの後、愛田は怒りに震えながら、クラス全員に向かって
こう訴えた。「先生は凄く悲しい。おまえたちを疑いたくなかったが、
この中に桜井をいじめているバカがいる!」
この言葉の後、愛田は犯人捜しに着手した。全員に顔を伏せさせ、犯人は
挙手するよう命じたのだ。もっとも、手を挙げる者は誰もいなかった。
犯人は確かにクラス内の人間だったが、生徒ではなく、愛田だったからである。
愛田は真面目で純粋な幸子が大好きだった。いや、それよりも大きかったのは、
不幸な境遇にある幸子を守ることが自分の使命だと思い込んでいたということ。
幸子は家庭の事情により、古びた団地での独り暮らしを強いられていた。
愛田は幸子から頼られたくてイジメを仕組み続けたのである。幸子を自分が守る
という構図も作りたかった。これだけで愛田は十分、いかれた教師なのだが、
このドラマには「サイコ」の要素もある。愛田はもっとヤバイ顔を持っていた。
-----つづく-----
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